09年3定報告ー③区立図書館の全地域館民間委託問題
区は今年6月、来年度からすべての地域図書館に指定管理者制度を導入する方針を打ち出しました。指定管理者制度とは、区の施設の管理などすべてを営利企業も含め、民間に代行させることです。杉並区では、すでに2つの図書館をはじめ保育園や体育施設などに指定管理者制度が導入されています。しかし、利益を追求する営利企業に丸投げされれば、職員の賃金は低く抑えられ「これでは暮して行けない」と退職する例も。また、契約が何年間と決められ、業者が変われば職員が定着できず、継続性、専門性を保つことも困難になります。区は平成17年導入当初は「段階的にすすめる」といっていたにもかかわらず、今年突然「全館導入」を決め、強行しようとしています。
党区議団は「図書館は社会教育の柱であり、営利追求が目的の企業への委託では、蔵書の把握や図書館の地域性豊かな発展が奪われる。売れ筋の本ばかりの図書館では智の蓄積は困難。指定管理者制度導入はやめよ」と主張しました。
図書館をまもる運動は高まり、区内在住で詩人の谷川俊太郎さん、作家の阿刀田高さんなど次々と賛同人が増えています。