第5期介護保険事業計画案が示されました
11月28日の保健福祉委員会で、来年度から実施の「杉並区第5期介護保険事業計画」(案)についての報告がありました。
国の試算では、介護保険料が大幅に値上がりする見通しです。しかし、計画(案)では、具体的な金額は示されませんでした。国の介護報酬の算定が遅れており、自治体が保険料を決められない状況になっています。
保険料の値上がりを抑えるためには、国庫財源からの拠出を増やすこと、都道府県にため込まれた「埋蔵金」(介護保険財政安定化基金)や、自治体の積立金(介護給付費準備基金)の取り崩しが必要です。積立金の多くは、使うあてのない埋蔵金となっており、取り崩して保険料の引き下げに使うべきです。基金の取り崩しについて、区は前向きの姿勢を示しましたが、東京都は消極的な姿勢です。国の動向に左右されず、区の一般財源も投入して保険料負担の軽減措置を実施するよう求めました。
特別養護老人ホームなどの施設整備目標が示されました。今までの計画の遅れによる不足を補うものになっておらず、さらに力を入れるよう求めました。
要支援の人の介護保険サービス取り上げにつながる「介護予防・日常生活支援総合事業」(以下、総合事業)については、杉並区は導入を見込まないことが明記されました。党区議団は、8月に区長に対し総合事業を導入しないよう申し入れをしていましたが、それが活かされました。
事業計画は、今後、区民意見募集を経て、介護保険運営協議会で議論され、来年3月に策定・公表されます。よりよい介護保険制度のために力をあわせましょう。