2014年1定報告②代表質問「介護保険改悪中止を求めよ!」
―ボランティアで対応できるの?−
安倍内閣は、今国会で、介護保険制度の根幹をくつがえす大改悪を進めようとしています。
まず、要支援の人が利用しているホームヘルプサービス(訪問介護)とデイサービス(通所介護)を、介護保険給付から外し、区市町村が独自に行う「日常生活総合事業」に移行させます。総合事業になった場合、提供されるサービスは、全国一律の基準ではなく、内容・料金設定など自治体の裁量とし、担い手もボランティアやNPOなどを活用する考えです。
ケアマネージャーや事業者からは「要支援といっても、認知症で被害妄想がある人もいる。そういう人にボランティアで対応できるのか」など、懸念の声があがっています。
−新たな介護難民を生み出すことに―
特養ホームの申し込みを要介護3以上に制限することや、一定以上の所得がある場合の利用料2割への引き上げも盛り込む計画です。こうしたことが強行されたら、新たな介護難民をつくることにつながることはあきらかです。各自治体では、来年4月からの第6期介護保険事業計画の策定作業に入ることになりますが、杉並区の介護保険運営協議会の委員の間でも、こうした改悪に対し、懸念の声があがっています。
「要支援者のサービスが介護保険給付から外れ、自治体任せになれば、これまでと同じサービス水準が維持される保障はあるのか。必要な支援が受けられない事態が発生することが危惧される。介護保険制度の根幹を揺るがす制度改悪はやめるよう国に迫るべき」と求めました。
区長の答弁は「より効果的な事業実施に取り組んでいく」などというもので、制度改悪がもたらす影響についての認識の弱さが明らかとなりました。