住民不在の財産交換、与党が強行!
3月16日(水)第一回区議会定例会が閉会しました。
今議会で最大の争点となった「あんさんぶる荻窪と荻窪税務署等の財産交換」の議案について本会議で採決が行われ、自民、公明、未来、いのち平和、自民・無所属などの賛成多数で可決されました。
区長追随の与党の責任は重大
日本共産党区議団は「財産交換は、区長が荻窪駅周辺整備に国を取り込もうとして、税務署スペースを駅前に賃料無料で確保すると約束して税務署の建て替え工事を休止させたものの、移設先を確保できず、あんさんぶる荻窪を国に差し出すに至ったというのが真相であり、区長の勝手な思惑の破たんの代償として、地域に愛されたあんさんぶる荻窪を廃止することは認められない。住民の合意も得られていない」と反対しました。
財産交換をめぐって、まだ明らかになっていない問題も残されています。あんさんぶる荻窪の存続を願う住民の願いに背を向け、道理の無い財産交換に賛成した与党の責任は重大です。
予算特別委員会で、日本共産党区議団は、財産交換の問題点と、交換に頼らない特養ホーム整備のあり方について、区の姿勢を質しました。
区長の重大認識が明らかに
質疑のなかで、区長は、あんさんぶる荻窪が、長い年月をかけ、区と区民が協同でつくりあげた経過について「一緒に作ってきたというのは、ちょっと私にはよくわかりません」と答弁。地域住民の要望や地域に愛された施設への無理解な態度に、傍聴席から怒りの声が上がりました。
区長自らが施設の価値をまったく認識しておらず、その姿勢が住民不在の計画強行に直結していることが浮き彫りになりました。
あんさんぶる荻窪を失うことなく大規模特養ホーム整備は可能 区も認める
質疑では、財務省からの聞き取り内容を紹介し、税務署を隣地の宿舎部分に建て替え、現税務署部分の用地を定期借地で取得することで、大規模な特養ホーム整備が可能であることを示しました。区長は「いろいろシュミレーションされて(中略)まあ、そういう考えもあるかもしれない」と答弁。「計算上、机上の論理としては、そういうこともありうるかもしれない」と、財産交換に頼らない特養ホーム整備の可能性を認めました。担当課長も「制度上できるかと思います」との見解を示しました。
しかし、一方で、あんさんぶる荻窪を失う財産交換に固執する姿勢を示すなど、道理のない態度に終始しました。
財産交換方針の撤回を
質疑を通して、財産交換を行わなくても大規模特養ホーム整備は可能であることが明らかとなりました。区の計画を強行すれば、あんさんぶる荻窪を失う上、さらに39億円もの巨額の税金を投入し、同様の機能を持つ複合施設を建設することになります。道理の無い計画は撤回するよう求めました。