高円寺地域の小中一貫校計画 異常な学校づくりは直ちにやめよ!
開会中の区議会定例会で、日本共産党区議団は、高円寺地域の小中一貫校計画に関する訴訟問題について、区の姿勢を追及しました。
前代未聞のスラップ訴訟
この訴訟問題は、高円寺地域の小中一貫校計画(高円寺中、杉4小、杉8小)に反対し、高円寺中の門前で「巨大校舎反対」等のプラカードを掲げて抗議を行っている近隣住民に対し、工事を請け負った建設業者が「工事妨害」だとして抗議行動の禁止を求め住民を訴えたものです。この訴訟はまぎれもないスラップ訴訟であり、抗議行動を行う住民へのどう喝・弾圧行為にほかなりません。
工事業者が住民を盗撮・監視
驚くべきことに、工事業者は、この訴訟を起こす前提で、住民を隠し撮りしていた事実も明らかとなりました。
住民が抗議行動を行う前の昨年12月に行われた説明会で、業者は訴えられた住民の様子を撮影していたのです。肖像権やプライバシー権を蹂躙する人権侵害行為です。
加えて、抗議行動する住民を監視するために、学校の門前に監視カメラまで設置していました。 住民の抗議で取り外されましたが、業者が住民を監視し、萎縮・威圧する暴挙に出たことは重大問題です。
人権侵害行為を容認
党区議団は、この一連の問題に対する区教委の責任について見解を求めました。
区教委は「訴訟も撮影も工事業者が必要があると判断したものと認識している」と答弁。
区主催の説明会で、人権侵害行為が行われていたことを問題ないとする区の姿勢は異常極まりないものです。
こうした地域住民との深刻な軋轢を生むような学校づくりは「地域・学校が協働し、ともに支える教育を進める」とした区の方針とも矛盾するものです。教育長の見解を求めましたが、教育長は答弁に立たず、工事を強行する姿勢を示しました。
住民の住環境、子どもたちの良好な教育環境を脅かす小中一貫校建設は、直ちに中止すべきです。
※スラップ(SLAPP)訴訟
スラップとは、Strategic Lawsuit Against Public Participation(住民の集団行動に対する戦略的な対抗訴訟)の頭文字をとった言葉。
権力を持った企業や政府等が、権力を持たない弱者や個人に対し、恫喝的、報復的ないやがらせを目的で行われ、通称恫喝訴訟ともいわれている。