日本共産党区議団の告発を受け「区長車の使用に関する基準」を策定
23区初 区長車に限った使用基準
日本共産党杉並区議団は、区長車の運行記録を徹底調査し、①選挙応援など公務に反する利用、②深夜11時を超える利用が年間80日、③使用目的が不明な運行が多数、などの実態を告発してきました。
党区議団の指摘を受け、区は「杉並区区長車の使用に関する基準」を策定。9月25日の区議会総務財政委員会に報告しました。
「基準」は、23区初となるもので、区長車使用にかかわる基準、公務内容、場所等を記録することを定めています。
〝選挙応援も公務〟区が重大答弁
総務財政委員会で質疑に立った日本共産党の富田たく区議は「基準」を策定したことは「重要」としつつ、昨年の都議選直前に練馬区の民進党都議候補の決起大会に公用車で参加したことについて「公務」といえるのか、あらためて区の認識を質しました。
区は、驚くべきことに「公務」と居直り、その根拠についても「判例はないが公務だと捉えたい」と答弁しました。区の姿勢に他党の議員からも批判があがりました。
深夜の二次会の公用車利用制限は「なじまない」
富田区議は、区が「基準」策定の参考にした都や佐倉市では、詳細な使用記録をホームページで公表していることを示し、区も公表すべきと要求。区は「今後の検討課題」と答弁しました。
さらに、深夜運行の原因の一つとなっているアルコールを伴う会合の二次会・三次会等の参加にまで公用車を使うことはやめるべきと追及。しかし、区は「(公用車の深夜利用を制限することは)この基準になじまない」と答弁。深夜の乗り回しに対する反省と改善の姿勢を見せませんでした。
区長による公用車の不適切な使用問題については、今後も決算特別委員会などで追及していきます。