臨時会 西荻窪地域の商店会補助金不正受給問題で区の不適正な管理責任を追及
イベント事業で領収書偽造、協賛金未計上
西荻窪の複数の商店会が共催したイベント事業(ハロー西荻、西荻おわら風の舞)で、商店会が都の補助金を不正に受給していたことが明らかになり、都から杉並区に返還請求されていた問題で、1・2日臨時議会が開かれました。
不正は、商店会が二つのイベント事業で、領収書の偽造、協賛金の未計上によって、補助金約963万円を水増して受け取っていたもの。都の補助金は区を通じて交付され、都の要綱では不正があれば返還することになっています。 今回の不正で都から求められている返還額は違約金も含め約約2400万円。区は補助金返還に伴う補正予算案などを臨時区議会に提出。委員会に付託され審議が行われました。
日本共産党区議団は、金子議員が区民生活委員会で、富田議員が総務財政委員会で質問に立ち、5年間にわたって不正受給が続いた経過と、区の責任を明らかにするよう迫りました。
1年前から不正告発受けながら区は調査せず
党区議団の追及で、昨年5月、区民から告発があったにもかかわらず、区が調査を怠っていた事実が明らかになりました。区は「十分捉えられなかった。機敏に対応せず、行動を起こさなかった」と謝罪しました。
また、協賛金は必ず計上するよう都から指導を受けていながら、なぜ未計上の収支報告を都に出し続けていたのか、区の責任についても厳しく追及しましたが、区は答えることが出来ず、今後の検証委員会で調査をするという言い逃れに終始しました。
区長や区担当幹部の負担も提案
党区議団は、商店会の不正行為は、出演料の金額を支払額より多く記載し、その差額を打ち上げなどの飲食に使うなど断じて許されないと指摘したうえで、都の要綱上及び区の指導責任からも返還は避けがたいと主張。その際、①不正における区の責任を明確にし、それに基づく対応を取ること。②「税金を使うことは許せない」という区民の声を受け止め、担当幹部の賠償責任や区長、副区長が自ら減給するなど必要な責任を取ることを提案。①について区長は「間違いがあれば間違いの中身に応じて、責任を明確にして対応する」と答弁。②について副区長は「おっしゃるような責任の取り方もある」と答弁しました。
党区議団は、こうした基本方向が確認されたとして、返還に賛成しました。さらに、付帯決議については「区民に税負担が及ばないよう」との記述があることから賛成しました。
議会として調査特別委員会設置を提案
区は、今後、副区長を責任者とする区内部の検証委員会で調査を行い、事実関係を明らかにしたうえで、商店会への返還請求を行うとしています。
党区議団は、区議会としてのチェック機能が問われており、調査特別委員会を設置し、関係者を参考人として招致するなど、調査を進めることを提案。各会派で検討することになりました。引き続き、真相解明に全力をあげます。