2019年決算特別委員会 国保・都道府県化の実態を追及
10月4日の決算特別委員会で、昨年2018年(平成30年)4月から始まった国民健康保険制度の都道府県化の実態について、質問しました。
保険料収入だけが増加
私の質問で、都道府県化(財政運営の主体を区市町村から都道府県に移行)の結果、国や都からの補助金など、保険料以外の歳入は、2017年度に比べ、2018年度は約68億1800万円も減額となっていることがわかりました。
その一方で、負担が困難な被保険者の保険料収入だけが増えていることが明らかになりました。
杉並区の被保険者数は、前年度より4000人以上減っているにもかかわらず、保険料の収入済み総額は1億2300万円余増えているのです。前年度より一人あたり5000円以上の値上げとなっているためです。しかも保険給付費(使った医療費)は減っているにもかかわらず、保険料負担は上がっています。
区の理屈は、医療費が増えるから保険料をあげるというものでしたが、杉並区の国保事業会計でみれば、使った医療費は減っているにもかかわらず、保険料負担は上がる結果となったことが浮き彫りになりました。
法定外繰入継続し、値上げストップ・引き下げへ
重大なことは、区が、国と都の圧力に屈し、保険料の値上げを抑えるための法定外繰入の段階的縮小、廃止を進めていることです。これでは、被保険者の保険料負担を増加させ、生活そのものを困難に追い詰めることになります。
その点を区に質すと、持続可能な制度のためには必要な改革、などと繰り返しました。
国保制度の改革というなら、国と都に対し、抜本的な財政負担を求め、区としては、法定外繰入を廃止ではなく継続させ、保険料の値上げをストップし、引き下げを行うとともに、子どもの均等割りの軽減を進めるべきだと迫りました。