商店会の補助金不正問題 真相解明を果たさないままの区の決定は問題
第4回定例会で、西荻窪の商店会の補助金不正受給に関わる議案(補正予算)が提案されました。 日本共産党杉並区議団は、領収書偽造については、全面的に商店会の責任が問われるものの、協賛金未計上について、区に法的責任はなく、都補助分全額を商店会に求めるとする区の結論は妥当ではないとして、議案に反対しました。
定例会最終日の12月6日、私は本会議で反対討論を行いました。
5年に渡り不正を正さなかった区の責任は重大
区は、平成26年に協賛金未計上で都から是正指導を受けながら、翌年以降も未計上の実績報告を都に出し続けていました。その責任は重大です。 補助金申請にあたって、区は商店会から提出された報告が適正か否かを確認することが求められていますが、わが党の質疑で、担当職員も決裁した幹部も、一度も商店会関係者に、協賛金の取り扱いについて問い合わせしていなかったことが浮き彫りになりました。業務の多忙や決裁量の多さなどは言いわけになりません。
現地確認を含め、申請内容を審査することを定めた都及び区の要綱の不履行であり、行政としての責任放棄と指摘せざるをえません。
協賛金を集めイベントに使用ー区が知っていた可能性は濃厚
平成27年度ハロー西荻の現金出納帳には「協賛金」が記入されており、この出納帳を区の担当者も見ていたことを、区も認めました。商店会がイベントで協賛金を集め使っていたことを、区の担当者が知っていた可能性は濃厚です。また、協賛金等を掲げる花かけについて、職員が花かけを指して掲示をやめるよう指示があったとの商店会関係者の証言があったことも明らかになりました。
区の指導が協賛金未計上を誘導した疑いも
平成28年2月の西商連役員記録には、区担当者が「ハロー西荻とおわら風の舞の協賛金は西商連の運営費として計上する」と発言したことが記載されていました。区の指導が協賛金未計上を誘導した疑いは濃厚です。
行政として公正さを欠く態度
党区議団は、議員としてのチェック責任を果たす立場から、都や区への資料開示請求、関係者から聞き取りを行い、知りえた情報や資料を区に提供し、公正な検証を求めてきました。しかし、区は、わが党が指摘してきた点に対し、十分な解明や説明を行なわないまま決定を出したことは、行政としての公正さを欠く態度であり、問題です。
採決では、日本共産党のほか、一人会派の5名が反対しました。