杉並区に地球温暖化対策を提言/明確な目標と抜本的対策を
日本共産党杉並区議団は、12月25日、2019年最後の取り組みとして、田中区長に対し「地球温暖化対策抜本的強化への提言」を提出しました。
「提言」は、地球温暖化が人類の死活に係る問題であり、豪雨や巨大台風の増加が「私たちの命と安全を脅かす事態となっている」ことを指摘し、抜本的な対策の強化を提案しています。
遅れている杉並区の目標と計画
気温上昇を1・5度に抑制の立場からCО2削減目標、部門別目標を明確に
「提言」は、区の二酸化炭素(CO2)削減目標が不明確で、達成のための家庭、業務、輸送などの「部門別目標」もないなど、他区と比べて遅れていることを批判。「パリ協定」にもとづき、気温上昇を1・5度に抑えるようCO2削減目標を持つこと、そのための部門別目標を明確にすることを提案しています。
部門別の取組について、提案の一部を紹介します。
①家庭部門―太陽光発電や省エネ機器設置への助成の拡大・強化。マンションへのコンサルの派遣、共用部分への支援。
②業務部門―大規模小売店等にCO2削減、省エネ計画の策定を求める。商店、商店会に省エネ促進への支援、冷蔵庫などの設置への支援。
③輸送部門―輸送事業者にCO2削減計画の策定、低公害車への切り替え、運転改善を求める。コミュニティバス路線の新設など公共交通の拡充。
④緑と樹木―CO2を吸収する樹木の保全と拡大をはかる。伐採にストップをかける。
⑤再生可能エネルギー ―区立施設、事業所、家庭への太陽光発電設置促進。交流自治体と連携したバイオマス発電の確保、森林の育成をはかる。
独自条例の制定と「宣言」を提案
さらに「提言」では、対策を進めるために、中野区などで制定している温暖化対策推進条例の制定や、気候非常事態宣言を行うことを提案しています。(「提言」の詳細は、区議団ホームページでご覧いただけます)