２０日、杉並区議会臨時会が開かれ、新型コロナウィルス感染症対策に係る補正予算と、感染の危険性がある業務に従事する職員に「防疫等業務手当」を支給する議案が審議されました。
　提案された補正予算の内容は、区内４つの基幹病院（河北総合、荻窪、佼成、東京衛生）に対し、「（仮称）発熱外来センター」を設置するための補助や、感染患者受け入れで他の診療・入院が減少することによる影響への助成、マスクや消毒液の購入費、商工相談体制の拡充など、総額24億８千万円です。

（概補正予算の概要）
■入院・外来体制強化補助事業　２２億２,９００万円
　感染患者の受け入れによって他の診療・入院の受入縮小を余儀なくされることによる収入の減少、病床増設や「（仮称）発熱外来センター」設置による支出増加の減収分を助成。（４月〜６月）
■医師確保支援事業　５,０６０万円
　（仮称）発熱外来センターでの診察を、診療所等から派遣された医師がローテーションで担うため、各診療所等に助成。
■感染症対策に係るマスク等の購入　１億５,６７８万５千円
　窓口対応職員、医療機関、福祉施設へのマスク、手指消毒剤、防護服などの物品購入費。
■帰国者・接触者電話相談センター拡充　２,７３８万７千円
　相談件数増加に対応するため、電話回線を３回線から10回線に拡大。人員を３名程度から13名に増員。
■自宅待機者の健康観察用バイタルナビ購入に係る経費　１０３万９千円
　軽症者で自宅待機者へ貸し出す血中酸素濃度測定器「パルスオキシメーター」１００個購入。
■商工相談体制の拡充　６６４万３千円
　融資相談に対応する中小企業診断士の増員、特別融資に対応する職員の増員。電話機の増設。
■発注済み給食食材費の補てん　３５８万８千円
　区立学校の給食食材納入事業者に対し、発注済み給食食材費の補てん。
■区職員への特殊勤務手当の支給　３６０万円
　感染患者に対応する業務を担う区職員への特殊勤務（防疫等業務）手当を支給。　
　
　
日本共産党杉並区議団は「先の区長記者会見では、基幹病院関係者から医療現場の厳しい状況が語られた。医療体制の強化は、本来、国や都の責任で進められるべきだが、遅々として進まないなか、杉並区が支援に踏み出したことは重要。区の財政調整基金（何にでも活用できる積立金）は約４５０億円に上っており、区民から預かった税金を、区民の命と生活を守るために、さらなる活用を求める」と意見を述べ、賛成しました。
　本会議の採決では、賛成多数で可決されました。
　引き続き、国会議員団、都議会議員団とも連携し、医療体制の強化、区民・事業者への支援拡充に向けて、力を尽くします。
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