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2021年予算特別委員会 杉並区ゆかりの作家・芸術家の作品展示機能の拡充について質問

 予算特別委員会・文教分科会で、社会教育活動の充実について質疑しました。

他区に比べ展示機能は不十分

 杉並区には、区にゆかりのある作家や芸術家(※)が多数いますが、記録や作品を展示する施設としては、区立郷土博物館の本館と分館しかありません。
 近隣区では、博物館的な施設のほかに、文学館、美術館など複数展開をしている区も多く、たとえば新宿区は、歴史博物館のほか4つの記念館を持っています。

※作家では、井伏鱒二、太宰治、有吉佐和子、歌人では与謝野晶子、画家では奥村土牛、中川一政、彫刻家では佐藤忠良、版画家では棟方志巧など

〝観覧の機会を広げていくことは重要〟区も認める 

 私は、日本を代表し、文学史や美術史に記録されているような作家・芸術家に関する記録・作品は、貴重な文化資源であり、観覧の機会を広げていくことは、区民の社会教育活動においても、杉並区の魅力を広めるうえでも重要課題ではないかと、区の認識を質しました。区も、その重要性を認めました。

機能充実に向け3つの提案 

 そのうえで、現状をベースに、観覧の機会を広げるための3つの提案を行いました。
①天沼弁天池公園内の郷土博物館分館について、公園内に彫刻を移設し、展示スペースも拡充する。名称も「分館」ではない名称を工夫する。
②区立施設、学校、公園等に分散して展示されている画家や彫刻家の作品を、誰もが見られるよう工夫する。区ホームページで『杉並美術散歩』などのネーミングで地図におとして紹介する。
③芸術家の生家やアトリエ等の所在地に案内プレートを整備し、その箇所を記したマップを作成する。
 区は、郷土博物館分館は、公園施設の一部として位置づけられているため、公園機能との関係で様々な制約がある、案内プレート等の表示については、遺族も住んでいる場合は難しい、などと答えました。

文化振興条例の制定を

 今回の質問にあたり、他区の状況を調査したところ、杉並区以外の区では、文化芸術振興計画、または文化振興条例をもって事業展開をしていることがわかりました。
 杉並区としても、文化都市にふさわしく、計画や条例を持って社会教育の充実に取り組むべきと求めました。