区議会臨時会 西荻南区民集会所の玉突き移転 賛成多数で可決 日本共産党は反対
21日の区議会臨時会で、西荻南区民集会所を4月末で閉鎖し、旧西荻北児童館施設に移転させる議案が、賛成多数で可決されました。日本共産党杉並区議団は反対しました。
利用者の声も聞かず閉鎖を決定
今回の移転について、区は、西荻区民事務所が入居していた民間ビルの耐震性に問題があることがわかり、区民事務所を区民集会所に移転させることとしたため、と説明しています。
議案は、区民生活委員会で審議されました。
日本共産党の酒井まさえ委員は「突然の閉鎖の知らせに驚いている。説明会も開かず、利用者の声を聞かないのは納得いかない」など、区民から寄せられた声を紹介。説明会の開催を求めましたが、区はコロナ禍を理由に開催を拒否しました。
適地確保のめどもなく進めるのは拙速
酒井委員は「西荻南区民集会所は、利便性もよく、西荻南側地域の唯一の区立集会施設として多くの区民に利用されてきた。旧西荻北児童館へ移転となれば非常に不便になる。たとえば区民事務所を旧西荻北児童館に暫定的に移転させ、その後、本格的に移転先を探すことも考えられるのではないか」と質しました。区は、旧西荻北児童館は、今後、西荻北保育園改築時の仮園舎になる予定で安定的に利用できないと答弁。
一方で『今後、西荻南地域に適地を確保し、集会施設の整備を図る』としているものの、用地確保について、現時点ではめどが立っていないことを認めました。
酒井委員は「用地確保のめども立っていないもとで、閉鎖・移転はあまり拙速。説明会も行わない非民主的な進め方も問題。区民事務所の駅前からの撤退と、それにともなう区民集会所の玉突き移転は、区民の利便性の大幅後退につながる」と意見を述べ反対しました。