杉並区議会 陳情審査率29% 異常な低さ 2019年~2021年にかけて 121件が審査未了
現在の任期中の審査件数50件のうち共産党の委員長が半数以上を審査
杉並区議会では、陳情審査率が極めて低いことが問題となってきました。現在の議員任期の4年間で杉並区議会に提出された陳情171件のうち、議会で審査されたのは、わずか50件。審査率は29%と極めて低く、他区の議会と比較しても異常です。
陳情を委員会で審査するかどうかは、委員長の判断に任されています。そのため、陳情審査に後ろ向きの議員が委員長になると、全く審査されずに1年間の委員長任期を終了することも少なくありません。
審査されなかった陳情は、区議会議員選挙が行なわれると審査未了とされ、新生議会へは継続されません。結果的に、121件の陳情が審査されずに、破棄されることになります。
共産党区議団は、各委員長に対して速やかな陳情審査を求めると共に、共産党が委員長を務める場合は、積極的な陳情審査に臨んでいます。その結果、この4年間での審査件数50件の内、半数以上を共産党の委員長が審査することになりました(下表参照。赤字の富田委員長は審査率100%)。
請願・陳情は、区政などに関する事項について議会に対し直接要望できる制度であり、条例上にも明確に定められています。請願(紹介議員が必要)は、日本国憲法第16条にも定められた国民の権利です。新生議会では、速やかな審査を実施すべく議会改革が求められます。