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建設中の南伊豆特養を視察

 8月21日、日本共産党杉並区議団は、杉並区が静岡県南伊豆町に建設中の特別養護老人ホーム「(仮称)エクレシア南伊豆」を視察しました。
 
全国初の自治体連携特養ホーム
南伊豆特養は、全国初の区域外特養ホームで、用地確保が困難な都市部では特養ホーム不足解消の効果が期待されていますが、車で片道約4時間、電車でも下田駅からタクシーを利用しなければならず、交通の不便さが指摘されています。
 私たちも実際に車で現地に向かいましたが、途中休憩をはさみながら片道5時間かかりました。面会の家族が宿泊できる部屋も用意されますが、頻繁に面会に行くことは簡単ではないと感じました。 運営は、30年にわたり地元で高齢者福祉サービスを提供している社会福祉法人が担います。懇談では、利用者の孤立化対策のために、ICT機器(スカイプ)等の活用によるリアルタイム通信、下田駅からのシャトルバス運行などを検討していることが話されました。
 
区民枠50床に22名の申し込み
7月24日から約50床の区民利用枠の受付が始まりましたが、視察時点での申込状況は、22名となっています。杉並区が以前実施した利用意向調査では「入所を希望しない」との回答が63・9%に上っています。理由については「今の住居の近くに住みたい」「身内や知人などと会えなくなりそうだから」が多数でした。この結果は、多くの特養ホーム待機者が、住み慣れた地域での居住を望んでいることを示しています。
 用地不足の都市部においては、地域密着型特養ホーム(小規模特養)の整備を推進するなど、住み慣れた地域での暮らしを保障する介護基盤整備が必要です。
 今後、区民利用の動向と入居実態を注視する必要があります。